言葉はなくとも気持ちは伝わる

今日は、私より少し歳上の、ピアノをはじめて間もないある生徒さんのお話を。
その方は、ご病気で伏せているお母様にピアノを聴かせたいと、先月からレッスンに通われています。譜読みはト音記号はクリアですが、ヘ音記号が少しばかり苦手のご様子。「先生、ちょっと待ってくださいね」とおっしゃりながら、ここがドだから、ええと、と左手のポジションを確認しているお姿はとても微笑ましく、また応援する私の熱も一段と入ります。

私の両親はもう他界していますが、生前、もっとたくさんピアノを聴かせればよかったなぁと思ったりすることがあります。もちろん、一般の方に比べれば、私のピアノを聴く機会は多くありましたが、実際にいなくなると、そういえばあの曲も聴かせていなかったなぁという気持ちが強くなるものです。

その方は、シューマンがお好き。きっとシューマンの繊細で無垢な心を感じ取れるお方なのでは、と拝察している今日この頃。。

言葉はなくとも、ピアノを介して気持ちは伝わります。
「戦場のピアニスト」という映画にも、そんな一幕がありましたね。私の大好きなシーンです。

そんなわけで今日は、私の大大大好きなホロヴィッツのトロイメライを。
もうこの映像は何度観ても涙腺がゆるみます。人生の一瞬一瞬をたいせつに。