音楽が与える力

かの東日本大震災から早いもので月日が経ちましたね。当時は所属していた島村楽器店主催による東日本大震災のチャリティーコンサートにも、何回か出演させていただきました。この写真の時はオールショパンプログラム。中でもショパンの革命は、リクエストもありましたが、自分からも絶対リストに入れようとしたのを覚えています。ショパンにとっても、故郷を思い、生きる力をと作った曲。同じように、自分にも、観客の皆さんにも、復興再生の気持ちになれたらと思って弾きました。

別の機会には、ジャズやポップスなども仲間の先生たちと一緒に構成を考えてみたりしましたね。耳慣れたジブリの曲なんかもジャズ風にアレンジして。。間違いなく、音楽が癒しになった時でした。

あれから毎年来る3月11日の前後には「あの時、先生どこにいました?」と聞かれることも多くなってきました。そんな風に言葉にしやすくなったのも、ここ最近の傾向かもしれません。2011年のあの時、私はコンサートのお手伝いとイベント企画で奔走していた午後でした。地震が来た時は、かつてない長く強い揺れに負けないよう、一生懸命自分の体を支えながらも、現実とは思えず、ずっと映画の中にいたような感覚に陥ったのを覚えています。

あの頃の小学生も、もう大学生だったり。月日が経つのは本当に早いです。

何度となく、参加させていただいたチャリティーも、最近では世相もあってか小康状態。そんな中で先日、お笑いのサンドウィッチマンさんが当時から変わらず東北に寄付をされているというニュースを見て、ふと私はなにをしてきたかな、と少し考え込んでしまいました。でも、そうだ、と。震災から何年か過ぎた頃、貢献する形はいろいろあっていいよねと、自身で決めたことを思い出しました。一生懸命に仕事をして国にお金を納めるのもひとつの貢献の形。音楽をより普及させていくのもひとつの役割。周りの人々に明るく接するのもひとつの力。みなさんも日本にいる以上、間接的になにかしら貢献しているはずです。自分ひとりでこの社会を生きているわけではない。助けたり助けられたり、人という字のように。それが自然です。

そして、中でも音楽は、人がマイナスの気持ちになったり状態に置かれている時に、とてもとても、大きな力を発揮してくれます。この震災のあと、いくつもの曲が復興のために作られました。「花は咲く」という曲など代表的ですね。みなさんのように、音楽をしたり、もしくは聴いたり。それだけでフッと浄化されるような感覚、ありませんか?音楽は、クラシックやジャズやポップス、ロックにラテンに演歌にアニソン、なんだっていいんです。ありとあらゆる曲は何かを意図して作成されているもの。背景にはいろいろな思いや目的があります。つまり、何気なく触れている音楽は、人と音楽の力が結びついて出来たもの。そう思うと、ひとつひとつの音楽が生きているように見えてきて、またひとつ、新たな深みをもたらしてくれるのでは、と思います。