デュランのシャコンヌー魅惑のオスティナート奏法

ここのところ、小さいお子さんのご入会が増えており、いかにスーパー楽しいレッスンにするかに全力を注いでいる今日この頃。。(笑)レッスンが終わると、わたくし、声がガラガラでございます。。

おかげさまで講師を長くさせていただいているからか、それとも単純にもともとの性格なのか、、お子さん達と接していると、自分も幼い頃の感覚に戻れる時もあって面白いです。でも、だからといって、何でもありみたいに大騒ぎするわけではもちろんありませんで、1度言ったことは守るようにしようね、とか、挨拶はしよう、ピアノの扱い方はこうしよう、とか、要所要所で大切だと思うことはきちんと伝えています。一般に、ピアノを習うことによって得られる豊かな感性や緻密さ、などと一緒に、礼儀作法や自立性(自律の面もありますね)も一緒に身に付けてもらえるようレッスンしています。

それにしても、今夏はほんとうに暑いですね。小学生の生徒ちゃんが「ことしのなつはあつすぎるよねぇ、、」ってため息をつくほどですから(笑)やっぱり暑いんだと思います(←暑さについていけてない自分)。中には毎回、レッスンに来るたびに「きょうのさいこうきおんはね、xxどだって!」と、Googleなんとかみたいに教えてくれる子もいて、ここずっと、私の脳裏には折れ線グラフみたいなのができています。^^

さて、曲。前回はスカルラッティを爽やかに(?)お届けしましたが、今回は私がレッスンでもよく取り上げるデュランについて書いてみたいと思います。

マリー・オーギュスト・デュラン。ご存知の方いらっしゃるでしょうか?パリ生まれのクラシック作曲家であり、オルガニストでもあり、そして特筆すべきは、名門楽譜出版社デュランの創始者でもある人。言い換えれば、ラヴェルやフォーレ、ドビュッシーなど、フランスの偉大なる近代作曲家、いわゆる印象派の作品を支えた人とも言えます。デュランの生涯は1830年から1909年、つまりロマン派中期から近代にかけて生きた人。パリ音楽院では、セザール・フランクや、カミーユ・サン=サーンスらと一緒に学んでいます。

で、ピアノ曲として有名なのが、ピアノを習われたことのある方ならきっとご存知のE♭(変ホ長調)のワルツ。冒頭からとても華やかで、転調など起承転結もあるこの曲は、発表会などでもよく弾かれる曲です。ただ、ちょっとオクターブが多いので、おてての小さなお子さんにはすこーしばかり工夫が必要です。

いっぽう、デュランはこんな曲も残しているのをご存知でしょうか。こちらの演奏は、私の教え子、Sちゃんの演奏です。

Chaconne – Auguste Durand

いかがですか?あの華やかなワルツとは一転して、ノスタルジー溢れる、素敵な曲ですよね。デュランは先に書いた通り、ロマン派から近代にかけての作曲家なんですが、これはシャコンヌというタイトルだけあって、バロック時代の曲を思わせるような作りになっています。

楽譜はこんな感じ。

その訳は、バロック時代にもよく使われた、オスティナートという、ひとつの音型パターンを続けて繰り返す奏法を取り入れているからなんですね。その上にこの美しい旋律が乗るので、なんとも恍惚とした雰囲気を味わうことができます。楽譜からもわかるように、跳躍はあっても、全体的に音の配置が限られたレンジの中で置かれていますね。終止定式の装飾音符も、さながらバッハのようです。

これ、指が回るなら、発表会ではかなり映える曲です。ただ、これも展開部にはオクターブがあり、この動画のSちゃんは、当時まだ6歳。オクターブはおろか7度もそれほど届かず、結局私がアレンジしましたがよく弾きこなしてくれました。ペダルもエクステンションつけて、それも借りてみたり、結局買ったり、、(笑)
会が終わったあと、一躍時の人のようになってましたね。高揚した顔がとても可愛らしかったのを思い出します。リズムをしっかり出せて、左右のバランスが取れるのであれば、必ず弾きこなせると思います。ぜひ新しいレパートリーに。